周りに影響され易い男

僕には周りに影響され易い部分がある(例外もある)。褒められると育つというのがその1つである。別にわざわざ口に出して褒められなくても良いのだ。言葉に出さなくても、期待されていたり褒められていたりするとそれを雰囲気で感じ取って勝手に頑張るのである。だからその反対をされても如実に感応する。例えば、君には期待していない(これをわざわざ言葉に出す人は少ないだろう)という雰囲気を感じ取ると、途端に何もできなくなってしまうのだ。もちろん、本心とは別に口だけで「期待しているよ」と言われても駄目である。わかってしまうから。

これって結構重要なことなのではないかと思う。要するに、周りが成功していれば自分も成功し、周りが失敗していると自分も失敗する確率が高くなるからである。同様に、周りの幸せが自分に伝染することもある。そうすると、自分が成功したり幸せになりたかったりするときは、まず自分の周りを成功したり幸せになれるように協力してあげれば良いのである。これは自分が一人で自分の力だけで成功するよりも余程簡単なことに思われる。少なくとも精神的負担はかなり軽減されることだろう。急がば回れである。これと反対に、「自分の成功は自分一人で占有したい」とか、「自分の努力としてカウントされない周りの人のためにする努力はまっぴらである」とかいう考えが、現代の労働から逃避する若者達を生んでいるのだと思う。そういう願望は初めから実現不可能(というか自分の成功に対しても非効率的)であり、それが嫌なら働かないという選択肢しかないからだ。

ついでにもう1つ。別に僕は期待されないと頑張れない自分を弱いとは思わない。みんな多かれ少かれそうしているからである。誰も期待していなくても自分のために頑張れる人というのはそう多くないのではなかろうか。もし頑張れるというのであれば、自分の努力や成功を誰も褒めてくれなくても悲しくなく、誰が褒めてくれても嬉しくなくなければならない。程度の差はあれそんな人は少ないと思うし、そうでない方が幸せであると思うのだ。僕は自分の成功を喜んでくれる人が周りにいて、上司や同僚が自分に期待してくれている方が幸せである。だからまずはたくさんただ働きをするのである。